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北大路バスターミナルにて~市井の国際交流in京都

先日バスのことを書きましたが、バスといったら思い出す、あの 出来事をご紹介します。

ではここから、ルポルタージュ風に。

ルポ 北大路バスターミナル

英語を習って何年も経つというのに、いまだに習得できていない。
日常会話くらいはなんとかできるようになりたいと長年思いながらここ京都に流れ着き、自分がいかに英語がしゃべれないかを 思い知る羽目になった。
京都は街に外人さんがいくらでもいて生きた英語を学べる大チャンスだというのに、困っている風の外人さんの前を通るときはこちらから話しかけるどころか“話しかけないでくれー”と念じながら 若干アレグロ気味に通り過ぎようとしている自分が情けない。

さて私はある日、北大路バスターミナルにいた。
京都中心部は地下鉄や電車のかわりにバス路線が循環しており北大路はその一番北の位置にあるターミナル駅である。
大阪でいったら環状線の梅田、東京だったら山手線の池袋、といったところだろう。
京都の観光は、大まかに、銀閣寺のある東側エリアと金閣寺のある西側エリアに 分けられるが、その北の起点が北大路というわけだ。
北大路バスターミナルは市営バスのターミナルで地下にあり、どのバスも北大路に着くと 大きなトンネルを通って一旦地下にもぐるのがものものしい。
何台ものバスがひしめきあうことになるので当然、乗り場はだれにでも分かるような工夫がしてあり、銀閣寺エリア方面に行くバスは赤のりばから、金閣寺エリア方面は青のりばから乗る、というふうに分けられている。

さて、そのバス案内所近くを歩いていたときの出来事である。
案内所カウンターの中には市の職員と思しき2人の婦人が座っていた。
一人は若く、もう一人は年配のかたである。
年配の婦人の方は、髪の毛はうす茶色の刈り上げショート、口紅の色はどこまでも赤く、しゃべる声はかなり大きい。
制服を着用してはいたが、 婦人というよりは親しみこめて“オバチャン(←カタカナで)”とでもよびたくなるような風貌であった。
そこに地図を片手に2人の外人さんが近づいてきた!
あのオバチャン、あそこにすわっているとこをみるとああ見えて実は英語ペラペラにちがいない、よしっその様子をぜひ見よう。
チャーンス!
・・・私の歩みは不自然にみえない程度にアダージョになった。

外人さんがなにやら話しかける。
そしてオバチャンの答え。

“ゴールド? シルバー?
ゴールド、ブルーライン、ニヒャクゴゥ
シルバー、レッドライン、ニヒャクヨーン”

和訳
“金閣寺に行きたいの? 銀閣寺に行きたいの?
金閣寺だったら青のりば、205番のバス、
銀閣寺だったら赤のりば、204番のバスね。” 

外人さん、“Oh,Thank you.”と、満足して去っていきました。

すごーい!パチパチ これでいいんだ・・・

敬慕のまなざしで彼女を見つめる私。
彼女の少々出っ歯気味の口元には金歯がキラリと光っていた。
それ以来閣寺といえば、あの出来事を思い出すのである。

真の国際交流

以上でルポは終わりです。
巷では英検だの京都検定だのいっててそれに影響されてあたふたしている私のような人間を尻目に あの力強さ!
1000年の都の懐の深さを感じます。

ちなみに京都は、観光タクシーはもちろんふつうのタクシーの運転手さんでも実によく勉強していて いろんなことを教えてくれます。

京都に来られる方、 ぜひとも、いろんな方とのふれあいを楽しんでくださいね。

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帽子プロデューサー みすみ

★京都の帽子屋さん*帽子屋ポピンズ 帽子プロデューサー。
★自身が、帽子が苦手だった経歴をもつ。
★1000人以上の女性からヒアリングしてわかった、”多くの人に似合う帽子”をプロデュース。
★帽子の形・色・素材・それにかざりの効用で似合う帽子を選ぶやり方をレクチャー。帽子の楽しさをお伝えしています。
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コメント

  1. みすみ より:

    近所の池やん様

    訪問&コメントどうもありがとう!
    …ってか、ゴールド、シルバー、の方こそ
    キンカクジ、ギンカクジ、で通じるよね(笑)!?

    それよかニヒャクゴゥ、ニヒャクヨーンが通じてて(たぶん?)
    笑ってしまった。

    あのご婦人、もういらっしゃらないようで
    見ないのです。残念。
    彼女、仕事疲れの私を笑わせてくれるべく
    空から舞い降りた天使だったのかなぁ。。。

  2. 近所の池やん より:

    ゴールド、シルバーで通じるなんてスゴイですね!!
    おもしろーい^^
    私もたまに外国人の観光客のお客様と話しますが、
    全くと言っていいほど英語が喋れないので、
    身振り手振りと少ない単語で頑張っています。
    京都あれこれシリーズおもしろい!
    私は生まれも育ちも京都ですが、
    どの話も新鮮でした。
    「におぐ」とか私にとっては超フツーw
    京都シリーズ楽しみにしております!!

  3. みすみ より:

    かよみさま、コメントどうもありがとうございます。
    京都にもふれあいはいっぱいあるのですが
    どうも敷居が高くて・・・
    などと言ってる場合じゃありませんね!
    今度一緒にお試しできるかもしれないことを
    楽しみにしています。

  4. かよみ より:

     京都はそこらじゅう観光客だらけで、外国人の方も多いから英語ができるにこしたことはなさそう・・・
     中学校から、それこそラジオの英会話講座までまじめに聴いて勉強を続けてきたポピンズさんなら、今までの知識を総動員したら、きっと通じるはず!!
     私も肩ひじはらず、スマイルから始まる(国際)交流をやってみようと思います。

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