炎のランナー ~ パッカリ割れるカンカン帽~
お気付きの方もいらっしゃるでしょうが 今年はロンドンオリンピック、ということでイギリスにゆかりのある映画で固めています。
そして開幕したからにはイギリス風味最高潮、しかもスポーツ関係の映画を・・・と、思っていたらぴったりのを見つけました!
これ、数十年前に公開されたときにも見たのですが 誰の話なのかわからなくなり、映画館ですぐに寝てしまったという 思い出があります。
改めて見るととてもいい映画。感動しました。
この映画、女性たちの帽子の美しさがまず目に付きます。
帽子だけでなくてトータルで美しいんですよね。。。
服や雰囲気、映画だけに周りの風景も素敵です。
主人公の一人、エリック・リデルの妹のジェニーです。
かわいらしい感じの帽子がとてもお似合いです。
この帽子はブリム(つば)のカーブがとてもかわいらしい。
羽根がぐるっと一周ついている トリミング(かざり)も素敵です。
うってかわってこちらはもう一人の主人公、エイブラムスの恋人。 こちらはどこまでもエレガントです。
軽い感じの帽子に軽やかな花のトリミング、 薄いワンピースにも花の刺繍、手袋、日傘・・・ 小道具まで完璧、という感じです。
帽子をかぶってさらに日傘もさすとは・・・うらやましいエレガントさです。
このチュールのようなものは、歩きだすとき前にもたらすんですよね。
紗幕の向こう側の人が幻想的に見えるように、これも 女性を美しく見せる効果なんでしょうね。
この方舞台女優なんですがその舞台がちょっと笑えます。
どうやら真面目な舞台のようなのですが・・・ サンダルとか、かぶりものの模様とか。。。
コレ見てエイブラムスは彼女に一目ぼれするんですけど・・・
この映画、男性の帽子もご注目です。
すすで汚れた顔のまま、エリックの走りを見物にきている肉体労働者風の人たち。
さまざまな帽子をかぶっているんです。
こんな感じの、浅めのキャスケットのクラウン(頭を入れる部分)を1箇所だけブリム(つば)に縫いつけてハンチング仕様にしたような帽子をたくさん見かけました。
こんなんでもいいんですよね。。。
さすがに本場イギリスはダイナミックだな、と思いました。
右側もそのような帽子。
左側のおじさまは、なんとポンポンつきベレーをスーツに合わせています。
自由でおしゃれ!
スーツにカンカン帽も序の口。
この左の男性の帽子に目が釘づけになりました。
気取りなく中折れハットをかぶってみたい人にこんなのいいかも。
布なのでやわらかそうです。
カジュアルすぎず、かしこまりすぎず、女性でもいけそうな帽子です。
エイブラムスの後ろ姿です。 中折れ帽にもいろいろあるんですね。
これはくぼみのはっきりした、ちょっと楽しい 形のを、さらにななめにちょこんとかぶっています。
ずいぶん浅くかぶっていますね。
この映画、何かのために人が集まっている、という場面が多くて 帽子をかぶった人がたくさんでてきておもしろいです。
車に乗ってエイブラムスの伴走をする男女。
オープンカーだとやっぱり帽子が飛んで行くんですね。
みんな手で押さえています。
子どもたち。
こんなに小さくても全員帽子着用できちんとした格好をしています。
最初の方のシーン、大学のクラブ勧誘の場面です。
クリケットの選手の帽子がかわいい。
こちらは全員カンカン帽をかぶっての勧誘。
教会の聖歌隊も帽子をかぶっています。
これ、フェルトだとは思うんですが たまに黒光りしたのをかぶっている子もいるんですよね。。。
何なのかな?
屋外でエリックの聖書の話を聞くときは、聴衆は雨でも晴れでも帽子をかぶっているのです。
カンカン帽、、キャプリーヌ、中折れ帽、キャスケット、ニット帽、いろんな帽子があります。
このジェニーがかぶっているニット帽がかわいい。
今かぶっていても全然違和感ないですね。
いよいよ1924年第8回パリオリンピックの開幕です。
オリンピックを見ている観衆も素敵な帽子をかぶった人がたくさん出てくるのですが小さすぎ、とかピントを合わせていない映像ばっかりなんですよねーー 他にも、魅力的な後姿だけで決して振り向いてくれない人とか。。。残念。
オリンピックの観客では素敵なこの方たちだけご紹介。
この映画、帽子そのものもですが、 帽子がいろんなコミュニケーションの小道具になっている様子が見られるのもおもしろいです。
たとえば、 ちょっと失礼、という感じでブリム(つば)をちょっと動かす。
大喜びするときに帽子を上に放り投げる、など。
エイブラムスが100メートルで優勝したとき コーチがうれしさあまって自分のカンカン帽にパンチして上がパッカリ取れたのがおもしろかった。
なんでこんな壊れ方をするのか・・・
しかも裏が白!
紙箱かなんかみたいに思えてきます。
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★京都の帽子屋さん*帽子屋ポピンズ 帽子プロデューサー。
★自身が、帽子が苦手だった経歴をもつ。
★1000人以上の女性からヒアリングしてわかった、”多くの人に似合う帽子”をプロデュース。
★帽子の形・色・素材・それにかざりの効用で似合う帽子を選ぶやり方をレクチャー。帽子の楽しさをお伝えしています。
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