pattern型紙に関するおはなし, 帽子つくり
型紙に関するおはなし, 帽子つくり

手作りの帽子がかぶりやすいわけ 前編

先日おもしろがってchatgptに、市販の帽子よりも手作りの帽子の方がかぶり心地がいいわけを教えてくれ
と頼んだら、ありきたりというか、あたりまえの答えが返ってきたのでほっとしました。笑

chatgptも知らない話

特に手作りの布の帽子がかぶりやすいわけの大きなひとつに、サイズの問題があります。

というのは、帽子の学校では
クラウン(頭部分)はブリム(つば)より1~1.5センチ大きい型紙で作る、と習いました。
そしてブリム(つば)は、厚くなるので頭のサイズより1センチくらい大きい型紙で作ります。
そして、最後にサイズテープ(サイズリボンとも言います)を縫い付けます。

帽子の構造を横から見るとこうなります。黒い部分がサイズテープです。このサイズテープで帽子のサイズが決まります。

帽子はこのような入れ子状の構造なのでサイズがそうなるわけです。
市販の、工場で作る帽子も少しは入れ子状になっているとは思います。
しかし市販の帽子は、最後に型にいれて、内側から伸ばして仕上げているんです。
だから使う人がサイズをそれ以上伸ばすのは難しいです。
反対に手作りの方は、糸もサイズテープも多少伸びるし、なにより余裕のある構造なので少々伸ばすことができます。

なぜ市販の帽子は最後に型に入れるのかというと、帽子の形を整えてカッコよくするためです。

逆に手作りの方は、極端にいえば

こんな感じで丸っこくなってしまいカッコよさは失われます。(右上が市販のもの)

カッコよさを犠牲にしてかぶりやすさを取っているという感じですね。

でも他にもいいことがあり、頭にくっつくサイズテープとクラウンの間に空間があるため
汗が外に染みにくいというメリットもあります!

特にバンドつきベレーは入れ子構造が激しい

今まで説明したのはクロッシェの話でしたが
バンドのあるベレーとなると入れ子状態はもっと激しくなってきます。
バンドとはベルトみたいな部分のことです。(下の画像で矢印がのびているところがバンド)

↑バンドつきベレーの構造

今度は丸っこくなっている方がいいので、クラウンの型紙を バンド部分より1センチとは言わずもっと大きくして、クラウンの布をいせ込みながら縫わなければいけません。
しかもバンドは布をバイアスに取るので、バンドの長さより少し短いサイズテープを入れないとバンドがめくれてくるのです。

しかもしかも、最近のサイズ調整のきくサイズテープは少し厚いので、それも加味しないといけません。

なので
私の場合 60センチのバンドつきベレーを作るとき

サイズテープは61センチ
バンドは62センチ
クラウンは64センチ

と、こんなになったりもします!

                   手作りの帽子がかぶりやすいわけ 前編 おわり


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帽子プロデューサー みすみ

★京都の帽子屋さん*帽子屋ポピンズ 帽子プロデューサー。
★自身が、帽子が苦手だった経歴をもつ。
★1000人以上の女性からヒアリングしてわかった、”多くの人に似合う帽子”をプロデュース。
★帽子の形・色・素材・それにかざりの効用で似合う帽子を選ぶやり方をレクチャー。帽子の楽しさをお伝えしています。
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