帽子のよくある質問
この仕事をしていると、たくさんの帽子に関するお悩みの声を聞きます。
顔の形によって似合う似合わないと言ったもの、特定の形は自分にはうまくかぶることができないなどなど…
そんなお声を集めました。
顔の形によって似合う似合わないってあるの?
顔が丸い、四角い、という声をよくききます。
基本的に、顔が丸い人は丸いシルエットの帽子が、四角い人は四角い帽子が似合います。
顔が丸い人は、やわらかいベレーなどを思いっきり後ろに倒して額や前髪を見せるようにするとかわいいです。
顔が四角い人は、クラウンが少し角ばっているものの方が似合います。
気になるところを隠そうとすると逆効果になることが多いです。
気にして隠そうとしてその人の魅力が半減するくらいなら全く気にしないほうがいいですね。
むしろかぶり心地の方を気にした方が良いのではないでしょうか。
ハンチングが似合わない
デパートの男性用帽子売り場ではいろんなハンチングが売っています。 こんな丸っこいものや、
こんなかんじのキャスケットとハンチングの中間のようなものがあれば、それを一度試してみてください。
デパートの帽子売り場の男性コーナーは、女性コーナーよりサイズが充実していますし、また、女性でもOKの柄ものもたくさんあるのでおすすめです。
最近は男性用のつば広の帽子も充実していて、女性がかぶっても全く違和感がないものも多いです。
自分用のを買うのに男性コーナーに行く女性も多くなってきているようで、親切に対応してくれます。(お客様は神様だから?)
ハンチングの場合、ブリムとクラウンは最初から糸やスナップで留めてあるのも多いですが、留めていないものもあります。その中には型紙が悪いのか、はたまたかぶり方なのか、(もしかしたら頭や額の形の関係なのかもしれませんが)大きく離れたままかぶっている方をたまに見かけます。
少しくらいならいいのですがあまり離れすぎるとハンチングではなくなってしまうので、その場合は縫いとめた方が良いと思います。
ベレーのかぶり方がわからない
洋服を着て、なにかちょっと頭にのっていたら決まるのに、という場合、べレーはとても役に立ちます。 いろんな素材、形、あると思いますが、かぶり方をより楽しめるのは、サイズ元にバンド(サイズ元からのたちあがり部分)があって、できるだけやわらかいものです。 バンドやサイドに刺繍やかざりなどがあるものならもっと楽しめるかもしれません。
額や前髪をだして思い切り後ろに倒すのは一度やってみてほしいです。
横に思い切り斜めに被ってもいいです。特に額が狭くてベレーが似合わないと感じている方はななめにかぶるとおさまりがいいようです。
その場合、上げた方の耳だけ出すのもかわいいですね。
立体的なモチーフやリボンやポンポンなど、すこし重めのかざりなら、下げて、たるませた方の目や耳あたりにくるようにするといいです。
また、刺繍やアップリケなど平面的なものや小さめのかざりなら 上げた方にもってきて、見えるようにしてください。
一般的なフェルトのベレーならバンド部分を出したり内側に折り曲げたり、いろいろ遊べますのでご自分で研究してみてくださいね。
帽子をかぶると髪の毛がぺしゃんこになる
髪の毛の問題は帽子の宿命ともいうものですが、まずはぴったりサイズの帽子を選んでください。
そのうえで頭のクラウン部分に芯がはいっていてふっくらした形に固定されているような帽子なら比較的ぺしゃんこにならなくてすむはずです。
キャスケットはおすすめです。 書くまでもないですが、髪の毛を気にされる方はサンバイザー(クラウンのない前ブリムだけのもの)も良いです。
前だけのブリムではなく、ぐるりとあるサンバイザーもあります。
また、ボンネットタイプのエレガントな形のものもありますので試してみてください。
白髪や薄くなった髪の毛を隠したい
外だけでなく室内でもなるべく長く帽子をかぶっていたい、ということですね。
ターバンのようなものもありますし、他にもクラウンの大きすぎないベレーなら室内でかぶっていても違和感はありません。
いつでもベレーをかぶっている人はそれがチャームポイントになったりもします。
ブリムつきの帽子ならなるべくブリムが小さい方が良いでしょう。出来れば通気性のあるものが良いですね。
それから白髪について。
帽子で全体を覆って隠してしまうというのではなく、白髪に合う色の帽子をかぶる、という発想はいかがでしょうか。
白髪にはきれいなピンクとか明るいベージュ、また、赤、紺などのはっきりした色もとてもきれいです。気分もちがってくると思いますよ。
帽子本体では抵抗がある、という場合は、帽子のトリミングやスカーフなどでまずは試してみてください。 年配の方の帽子の選び方はブログの”エリザベス女王の帽子”に少し書いていますのでご参考までに読んでみてくださいね。
日焼けをしたくない
UVカットの生地で作ったものも探せばあります。UVカット生地の帽子を被れば、頭皮や髪の毛の紫外線によるダメージは避けられます。
でも顔の日焼けとなると、地面やまわりからの照り返しが必ずあるので、いくらUVカットのつば広帽子でも完璧に防ぐのはむずかしいのです。
服などと違って、かぶりながら前を見なくてはいけないという帽子の宿命だと思います。
顔の日焼け防止として帽子に過度に期待しないほうが良いですが、被らないよりは被った方がいいに決まっています。でも、日焼け防止のつもりで目のつまった帽子をかぶるとやはり風通しが悪くて蒸れます。
ですから、蒸れと日焼けとデザインとのバランスで選んでみてください。
夏場は日焼け防止というよりは熱中症予防のために、帽子は有効です。サングラスと併用すれば 目からはいってくる紫外線を軽減するのにも良いですね。
ご参考までに、黒いものは紫外線を吸収しにくいといわれているようですが、その反面、黒は熱がこもりやすいです。
これもバランスを考えて選んでくださいね。
汗っかきで帽子をかぶると蒸れる
蒸れ防止にはやはり風が通るメッシュの帽子が気持ちがいいです。
形としてはクラウンに余裕のあるもの、クラウンが高くても横がぴっちりだと暑苦しいので、横にも空間があるようなものが良いですね。
夏には麻のメッシュのハンチングなどが人気があります。
布の帽子なら目が詰まっていないものを選ぶこと。洗濯できる帽子なら、ブリムにオールステッチがはいっているものだと 洗濯しても型崩れしにくいです。
それから見落としがちなことですが 帽子が蒸れてイヤ、帽子をかぶると頭がかゆくなる、と訴える人は ご自分の頭のサイズより小さい帽子をかぶっていることが多々あります。
また、帽子が浅い、という人も、単にサイズの小さい帽子をかぶっているだけ、 ということも多いです。 そういう人はぴったりサイズに変えるだけで不快感が半減するのでお試しください。
自転車にのると帽子がとんでいく
日焼け防止と自転車をどう両立させるかということだとおもいます。帽子クリップでとめてもひやひやすることにあまり変わりはないですよね。
大きすぎるものとか、小さいのをむりやりかぶっても飛んでいきやすいので、まずはぴったりサイズのものを選んでください。
一番飛んで行きやすいのは下向きでしっかりした長いブリムの帽子です。
日焼け防止には、目のつまった硬めの長いブリムがいいのですが、やはりそういう帽子は飛んでいきやすいです。
クラウンとブリムの間に隙間のあるものだと風が抜けていくのでいいようです。
でもいろいろ技を入れていくと帽子自体が重くなったり、作るのに手間がかかりすぎたりするのが難しいところです。
あまりブリムがしっかりしていないものの方が飛びにくいです。
やわらかい、ブリム短めのチューリップハットなどはいいと思います。けれどそうなるとしっかり日焼け防止、というのは少しあきらめなくてはいけません。
布の帽子でなくて鈎針で編んだようなものは全体的に隙間があるので飛んでいかないという点ではいいです。
でもこれも、日焼け防止としては頼りないというのと 洗えない帽子が多いという難点があります。
”日焼けをしたくない”にも書きましたが、すべてに都合のいいものはなく、バランスで選ぶしかないと思います。
長いブリムの帽子は、飛ばされそうになってひやっとして自転車の運転がおろそかになるとか、風でブリムが目のあたりに貼りついて前が見えなくなるとか、そういう危険のことを考えると自転車の時はかぶらない方がいいのかもしれません。