帽子のサイズを大きくする!?前編 ~帽子の構造~
このごろよくありますよね。
サイズ調節できます、ていう帽子。
ポピンズでもそういう帽子をたくさん扱ってます。
これは帽子のサイズを決めるサイズリボンにアジャスター機能があるのです。
しかし。。。
帽子屋さんでのよくある会話。。。
店員「どうぞかぶってみてください」
私「いや、これは入らないなあ。大きいのはありませんか?」
店員「これはサイズ調節できるんですよ。」
デターって思いますね。
サイズ調節機能というのは小さくできる、っていう機能なんです。
なのでたとえばMサイズの帽子でサイズ調節できる、とあれば
”M以下にもできます”、っていう意味なんですよー
店員さん、わかっているのかな?って思います。
それともしらばっくれてるのかな?笑
さてそれはさておき。
サイズ調節機能がなくても帽子を小さくすることは
比較的簡単にできます。
サイズリボンの裏側に厚みのあるテープを貼るのですよ。
ドアの開閉音を小さくするためのモフモフの消音テープでも
OKですが
最近は手芸屋さんにこんなのもあります。
しかしながら
「大きくする」なんてできるんでしょうか?
答えは「できます。」
帽子を大きくする
前イタリアで帽子を買ったとき
少し小さいと言ったらその場で機械を使って大きくしてくれました。
それ専用の機械もあるのです。
*この写真の記事はこちらへ ヨーロッパちょっと帽子旅 ~イタリア・フィレンツェ~
帽子のサイズを決めるのはサイズリボン(サイズテープともいう)なのですが
それ自体も少しは伸びるし、糸(ポリエステルの糸)も伸びます。
なのでそういうことが出来るわけです。
でもたぶんせいぜい5ミリくらいだと思います。
帽子の構造
話は変わりますが
世に出ている帽子作りの本はたとえば60cmの帽子を作るとき
クラウン(頭を入れる部分)もブリム(つば)も60cmなんですよ。
でも帽子の学校では60cmの帽子ならば
クラウンは62cmくらい、ブリムは61cmくらい、そしてサイズリボンは60cmにして作る、と習います。
帽子を分解するとこんな感じ
緑の部分がクラウン、そして黄色がブリム、
そして赤いところがサイズリボンです。
一番内側のサイズリボンの長さが
その帽子のサイズになるわけです。
その外側にブリム、そしてその外側にクラウンを重ねるので
布の厚みを考えると差を付けないといけないわけです。
冬物の素材は特に厚みがあるのでもっと差をつけなきゃいけません。
たとえば冬物の60cmの帽子を作る場合
クラウンは64cmブリムは62.5cmなんてことになります。
そしてサイズリボンですが
サイズ調節できるものだとサイズリボン事体に少し厚みがあるので
少し長めに測ります。
なのでサイズリボンは61cmくらいにします。
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★京都の帽子屋さん*帽子屋ポピンズ 帽子プロデューサー。
★自身が、帽子が苦手だった経歴をもつ。
★1000人以上の女性からヒアリングしてわかった、”多くの人に似合う帽子”をプロデュース。
★帽子の形・色・素材・それにかざりの効用で似合う帽子を選ぶやり方をレクチャー。帽子の楽しさをお伝えしています。
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