帽子をかぶっていなかった帽子屋さんのおはなし
ごあいさつなどで何度か書いたことがありますが、私は頭が大きくてほとんど帽子をかぶったことがありませんでした。
同じように帽子がニガテな人のために帽子屋さんになろうと決めたのはいいのですが、昔のコンプレックスが尾をひいているのと、「帽子がニガテな人の気持ちに寄り添う」、というのが行き過ぎてしまって(?)最近まであまり帽子をかぶっていませんでした。
だってほら、ときどき百貨店の帽子売り場では店員さんが帽子をかぶって接客しているじゃないですか。
この人たちには私の立場(つまり頭に帽子が入らない人の立場)は決して分かるまい、と思っていたのです。
帽子に関わるようになってからもどうもひねくれていまして。
思い出すなあ。。。起業セミナーで講師の先生に「私、帽子が嫌いです」と言ってしまったときの先生の顔。
しまった、調子に乗って言い過ぎた、せめて「嫌いでした、」と過去形にすればよかったと思ってもあとの祭りでした。
そんな調子で、帽子に対するひねくれた感情ゆえに、帽子屋さんであるにもかかわらず普段あまり帽子をかぶることがなかったのです。
日除けのために仕方なくかぶっているのは失敗作とか。。。ははは。
しかしこの夏、これではいけない、とやっと思いなおし、失敗作ではなくて売り物だった帽子をひとつ自分のものにしました。
ひらひらの部分はユニークで、かつ似合う人が多くなるデザインです。
また、クラウン(頭が入る部分)はひも状の麻でできていて型崩れしにくいのです。
すごくいい帽子だと思っていたのですが長いこと売れなかったのできっと私の感覚は世間の感覚と違うんだろうなーなんて思っていました。
そして、この夏いろんなところにかぶって出かけていったのです。
そしたら、・・・
クリーニング屋さんにほめられる、
習いごとの先生にほめられる、
そしてとうとう、「京都より、お菓子とワインの世界」のときに同じテーブルに座っていらした方にもほめられ、同じものをオーダーしてもいただきました。
びっくりでした。
この帽子の良さはかぶって初めて伝わるんだなーとやっと気がつきました。
遅ればせながらこれが本来の帽子屋さんのあるべき姿なんだな、とやっと分かった次第です。遅っ
これから冬に近づいてきますね。
日除けや洗濯のことをあまり考えなくていいのでデザインする側としては冬の帽子作りは楽しみです。
かぶる側も、帽子のことをいろいろ勉強するのにいい季節だと思います。
冬はブーツやパンツなどで足元が重くなるので帽子をかぶった方が全体のバランスが良くなるんですよ。
帽子は形だけでなく、色・素材・そしてかざりから攻めていってご自分に似合うものを選んでいきましょう。
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★京都の帽子屋さん*帽子屋ポピンズ 帽子プロデューサー。
★自身が、帽子が苦手だった経歴をもつ。
★1000人以上の女性からヒアリングしてわかった、”多くの人に似合う帽子”をプロデュース。
★帽子の形・色・素材・それにかざりの効用で似合う帽子を選ぶやり方をレクチャー。帽子の楽しさをお伝えしています。
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