帽子のご注文のおはなし　その３

さて、話はもどります。

そのご注文を受けたのは去年の冬口。 お題は全員“脱がなくていい帽子”。

えー、ぬがなくていい帽子とは？？

よくおばあさんがターバンのようなのをかぶっているのを見かけますが どうもそんなんじゃないらしいのです。

カジュアルすぎなくて、室内でもかぶったままでいられて、頭があったかい帽子、と 4人口をそろえて言うのです。

でもターバンじゃないということは、ブリムがあってもいいんですか？ときくと、 いいんだそう。

その4人の方の知り合いにいつでもベレーをかわいくかぶっている方がいるのですが そんなイメージを抱いているようです。

わー困った。

4人は知り合い同士なのでまさか同じ帽子を4つつくるわけにもいかず、 そこから私の試行錯誤が始まったのです。。

ご注文を受けると、どんな人がどういうものをほしがっているか、というのがみえてきて とても勉強になります。

今回のは特に新鮮でした。

４人ともお元気なので、帽子屋さんに行けない人ではない。サイズも普通。

ブリムがないか、もしくはあっても小さくて、あったかい帽子なんて 市販のでいくらでもありそうだけど・・・

値段のことはさておき、やはり自分に合う帽子をみつくろってほしいということ なんだな、と解釈しました。

では、その個性的な面々とご注文の内容を文章にてご紹介します。

　　Aさん・・・７０代。小柄。いつもすごくおしゃれで、髪の毛もきれいにセットしている。 黒とか赤とかが似合いそうな、ゴージャスな雰囲気がある人。 色指定はこげ茶か黒。小さいブリムをつけてほしい。

　　Bさん・・・70代。かわいい、ほわっとした感じの人。面長。 くるんとなったブリムが似合うと思う、と言っている。 色を迷っていたので、相談してグレーに。フラノでもOKとのこと。

　　Cさん・・・７０代。ゴージャスな雰囲気がある人。 人の前に立ってお話をすることも多いようなお仕事。 色指定は黒か紺。

　　Dさん・・・６０代。小柄。かわいくてちゃきちゃき（？）な人。 シャープなかんじがある。 色指定はこげ茶。フェイクスエードでもOKとのこと。

帽子プロデューサー みすみ

★京都の帽子屋さん＊帽子屋ポピンズ　帽子プロデューサー。
★自身が、帽子が苦手だった経歴をもつ。
★1000人以上の女性からヒアリングしてわかった、”多くの人に似合う帽子”をプロデュース。
★帽子の形・色・素材・それにかざりの効用で似合う帽子を選ぶやり方をレクチャー。帽子の楽しさをお伝えしています。
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