帽子のご注文のおはなし その7
ずいぶん間が開いてしまいましたが Dさんのお話です。
Dさんのことをおさらいすると・・・ ・・・
60代。小柄。かわいくてちゃきちゃき(?)な人。 シャープなかんじがある。 色指定はこげ茶。フェイクスエードでもOKとのこと。
このDさんの帽子はわりとすぐおもいつきました。
シャープなかんじにこだわって、(大人の)ピーターパンの帽子みたいなものを 作ってお渡ししました。
かぶるやいなやすぐお仲間の方に行き、 評価を聞きにいっていました。
お仲間の評価はおおむねよかったようですが 本人はみるからに気に入っていない様子。
・・・・・・ 改めてお話をして作り直し、こんな帽子になりました。
これ、キャスケットで、けっこうブリムが大きいんです。 やわらかめの左右非対称のブリムです。
私にとってはこんなのはぬがなくていい帽子ではなかったんですが・・・
“ぬがなくていい帽子”といえば、ブリムはないか小さいもの、と思っていて 他の人もそう思っているだろうと思っていました。
コトバに対するイメージは人それぞれでずいぶんちがうものだ、と つくづく思いました。
そんなこんなで お渡しするまでにずいぶん時間がかかってしまってしまいました。
教訓。
1.思い込みで作ってはいけない
2.できれば途中経過もお知らせするのが大事 ・・・
わかっていても何度も失敗してしまいます。
でも、泣く子も黙る帽子界の巨匠ならそんなことないのかというと そうでもないようです。
ずいぶん前、まだ注文で作ったりしていないころ そういうところで帽子を作ってもらったという友人が、 その帽子を見せながら悪口をいっているのをきいたことがあります。
大御所でもカンペキというわけではないのか、 と、おどろいたと同時に少しホッとしたものです。
いろんなトラブルも起こりますが やっぱりご注文のお客様はありがたいです。 感謝しつつ精進していこうと思います。
帽子のご注文のおはなし 完
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★京都の帽子屋さん*帽子屋ポピンズ 帽子プロデューサー。
★自身が、帽子が苦手だった経歴をもつ。
★1000人以上の女性からヒアリングしてわかった、”多くの人に似合う帽子”をプロデュース。
★帽子の形・色・素材・それにかざりの効用で似合う帽子を選ぶやり方をレクチャー。帽子の楽しさをお伝えしています。
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