ドラマーの帽子 ~インディみたいな帽子
バンドのドラマーがかぶる帽子のご注文をいただきました。
お題はインディ・ジョーンズみたいな帽子。
これです。↓
改めて見るとクラウンはとっても高くて角ばっています。
普通の中折れ帽用の木型は右の写真で、上にいくにつれすぼまっているのでシルエットがちがいます。
それにブリムはまっすぐではなくてこのように横が微妙に跳ね上がっているのです。
どのくらいこだわっているのだろう、こんなとこまでのこだわりは私ではできないので
聞いてみたら、普通にこげ茶の中折れ帽がほしい、とのことでほっとしました(笑)。
こういう型入れの帽子を作るときは
すでにすこし帽子のような形をした、「帽体」というものを好きな木型に添わせていきます。
帽体の形には2種類あって、
中折れ帽のようなクラウンにボリュームのある帽子を作るときは「ベル型」という帽体を使います。
これはこういう、ブリムの傾斜が急な(=下向き)ものを作るのには最適なのですが
インディ・ジョーンズの帽子のようなブリムが水平に近くてかつ長いものを作るのには適していません。
そういうブリムの帽子を作るときは「キャペリン型」という形の帽体を使うのですが
これはクラウンにボリュームのあるものには向いていないのです。
・・・・・
というわけで、奥の手!!この帽子は__
なるべく同じようなこげ茶で厚みも同じのベル型とキャペリン型の2つのフェルトの帽体を選んできて、
クラウンはベル型で、ブリムはキャペリン型で作りました!
エッジはインディのように切りっぱなし、サイズ元には太目のグログランリボン、
調べてみたら左側にリボンがついていたのでそのようにしました。
ぎりぎりになってしまい、生乾きのまま送ってしまいました!(反省)
せめて郵送中に箱の中で乾いてほしいと、いろいろ細工をして送りました。
そんなドキドキの納品でしたが、気に入ってもらったようでほっとしました。
ちなみに種明かししますと___
この一つ前の記事のボーラーハットはこのインディの帽子ののこりでできたものだったんです!
クラウンはキャペリン型で、ブリムはベル型で作りました。
形の全く違う帽子ですが、兄弟だったんですよ~♪
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★京都の帽子屋さん*帽子屋ポピンズ 帽子プロデューサー。
★自身が、帽子が苦手だった経歴をもつ。
★1000人以上の女性からヒアリングしてわかった、”多くの人に似合う帽子”をプロデュース。
★帽子の形・色・素材・それにかざりの効用で似合う帽子を選ぶやり方をレクチャー。帽子の楽しさをお伝えしています。
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