チューリップハット奮闘記 vol.3 ~かぶり心地問題~
ついでに備忘録として
making をのせちゃいましょう。
メイキング・オブ・チューリップハット
まずは裏地から。
裏地のコール天は前のが残っていなかったので別のを購入。
厚みがなかったので接着芯を貼りました。
(芯を貼ると畝の方向がわからなくなるので一苦労します・・)
待ち針は、ずれを最小限にするため縦横交互に打っていってます。(私のやり方です)
表と裏を合わせるとき
エッジに細いプラスチックワイヤーを入れてみました
Aの帽子と並べてみました。(どちらもひっくりかえしています)
今回ワイヤーを入れたので
こういうこともやりやすくなりました。
Aご自分のお気に入りの帽子と
B理想の帽子、
その中間くらいのができたかな・・?
お送りしたら今度は気に入ってくださいました。
そしてかぶっている写真も送ってくださいました!!
うわ、ごつっ!
最初、お名前からして女性の方だと思っていたのが
あるとき男性だとわかりましたが
こんな体格のいい方とは想像していなかったのでびっくりでした。笑
夕日の海を背景に、カッコいい~~
写真、ありがとうございます!
かぶり心地問題
今回のことで学びがありました。
ひとつは
チューリップハットは
「サイズ元があいまいな帽子」
なので
サイズが少しくらい合わなくてもかぶれてしまうという利点があります。
(こちらの「頭が大きい人」、のところをご覧ください。)
でもそれをリバーシブル(=サイズリボンがない)
仕様にしてしまうとサイズ的にはもっと融通がきくようになるけれど
その分かぶり心地を大きく損ねることがある、ということです。
ベレーなど、もともとサイズ元に向かってすぼまっていくシルエットの帽子は
リバーシブルに向いていると思います。
二つ目は
お客さまのこだわりどころを明確にしておくべきだった、ということです。
お客さまの理想のBの帽子を見て、
つばが長めで
サイズ元がすぼまっていない、落ち感のある
帽子がお好みなのだと思いましたが
ご自分のお気に入りの帽子はそれと全然ちがっていてびっくり。
私は仕事柄つい細かいことに気が付いてしまって、
それがアダになることがあるんですよね。
お客さまとしては今回
Bの写真をもって
色と6枚はぎチューリップハット、ということだけを伝えたかったようでした。
実は他にもやらかしまして。
これはサイズリボンのある帽子ですが
これも、上から下に広がっていく、チューリップハット
みたいな形のフェルトの帽子なのです。
しかしこれもお客さまのかぶり心地問題が起き
結局型に入れ直して
ホールド感が高い形に落ち着きました。
こういう形の帽子を作るときは
気を付けようとおもいます!
左上 最初にお送りした、却下された帽子
左下 上と同じ型紙だけどサイズ元にしっかり角度をつけてすぼませたもの
右上 お客さまの帽子(A)
右下 型紙を作り直して最終的に気に入っていただけたもの
チューリップハット奮闘記 完
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★京都の帽子屋さん*帽子屋ポピンズ 帽子プロデューサー。
★自身が、帽子が苦手だった経歴をもつ。
★1000人以上の女性からヒアリングしてわかった、”多くの人に似合う帽子”をプロデュース。
★帽子の形・色・素材・それにかざりの効用で似合う帽子を選ぶやり方をレクチャー。帽子の楽しさをお伝えしています。
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